【労働一般】高齢化社会に対応した雇用保険法の改正+α

こんばんは、kanariyaです。

現在、わが国では、一つの事業所で勤務するのではなく、複数の事業所で勤務する形態が増えていますよね。

いわゆる、副業、兼業といったものなのですが、政府もこれを推奨しています。

この流れを受けて、高年齢者雇用安定法、雇用保険法の改正が行われています。

高年齢者雇用安定法は、少子高齢化が急速に進行し人口が減少する中で、経済社会の活力を維持するため、働く意欲がある誰もが年齢にかかわりなくその能力を十分に発揮できるよう、高年齢者が活躍できる環境整備を図る法律です。

これまでの高年齢者雇用安定法では、

■65歳までの雇用確保義務として、60歳未満の定年禁止(事業主が定年を定める場合は、その定年年齢は60歳以上としなければならない。(同法8条)

及び

■65歳までの雇用確保措置
定年を65歳未満に定めている事業主は、以下のいずれかの措置(高年齢者雇用確保
措置)を講じなければならない。
① 65歳までの定年引き上げ
② 定年制の廃止
③ 65歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度等)を導入
継続雇用制度の適用者は原則として「希望者全員」です。(同法9条)

また、ペナルティとして、高年齢者雇用確保措置の実施に係る公共職業安定所(ハローワーク)の指導を繰り返し受けたにもかかわらず何ら具体的な取り組みを行わない企業には、勧告書の発出、勧告に従わない場合は企業名の公表を行う場合があります。

そして令和3年4月1日から、65歳までの雇用確保(義務)に加え、65歳から70歳までの就業機会を確保するため、高年齢者就業確保措置として、以下のいずれかの措置を講ずる努力
義務
を新設しました。具体的には、
① 70歳までの定年引き上げ
② 定年制の廃止
③ 70歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入
(特殊関係事業主に加えて、他の事業主によるものを含む)
④ 70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
⑤ 70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入
a.事業主が自ら実施する社会貢献事業
b.事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業

正直きつくないですか・・・

年金の支給開始年齢は70歳になることはほぼ確実だと思うのですが、今年金受給者既得権益としてはなんとか逃げきりましたね。

さらに、雇用保険法に高年齢被保険者という概念があるのですが、こちらも改正の対象になっています。先ほど副業、兼業の件をについて少し触れましたが、雇用保険の被保険者となる要件として、「週の所定労働時間が20時間であって、31日以上の雇用が見込まれること」を条件としており、「同時に2以上の雇用関係にある労働者については、当該2以上の雇用関係のうち一の雇用関係原則としてその者が生計を維持するに必要な主たる賃金を受ける雇用関係とする)についてのみ被保険者となる」ものとされています。このように、一の事業所における雇用実態によって雇用保険の被保険者となるかには決まるため、就業時間はフルタイムに近いケースであったとしても、一の事業所において週の所定労働時間が20時間とならない場合には保養保険の被保険者となることができません。

そこで、まずは65歳以上の労働者を対象として特例的な適用をすることとされました。具体的な要件は、①2以上の事業所の定期用事業に雇用される65歳以上の者であること、②一の事業における1週間の所定労働時間が20時間未満であること、③二の事業所の適用事業(申出を行う労働者の1週間の所定労働時間が厚生労働省令で定める時間数(5時間)以上であるものに限る)における1週間の所定労働時間の合計が20時間以上であること、が要件となっています。

例えば事業所で15時間勤務していて、一方B事業所で10時間勤務していた場合、週の所定労働時間が20時間を超えますので高年齢者被保険者の特例に該当することになります。ちなみに3以上の企業所に勤務していても合算できるのは2事業までとなっていますので、A事業者で10時間、B事業所で3時間、事業所で2時間勤務していても対象にはなりません。

ちなみに労災保険は各事業所で適用になりますし、健康保険法及び厚生年金保険保険法では、従来通り要件井該当していれば二以上勤務の要件に当てはまり標準報酬月額の合算が行われ、保険料が計算されます。

一方令和7年4月1日より、65歳までの雇用確保措置の進展等を踏まえた上で、高年齢雇用継続給付(高年齢者雇用継続基本給付金及び高年齢者再就職給付金)の縮小も検討されています。

つまり、少子高齢化の現状でに高齢者の支え手(保険料納付義務者)が少ないため、70歳までは現役で頑張ってくださいね、そのためには企業も70歳までは雇用してあげてね^^という政府からのお願いなわけです。団塊ジュニア世代がちょうど50歳前後ですから今後もこのあたりの法律もテコ入れをしていくのでしょうね。

ここからは私の勝手な考えなのですが、終身雇用制度が終わりを迎える中で、副業、兼業することはいいことだと思います。というのも前々から感じていたことなのですが、ずっと同じ会社やコミュニティに属しているとその環境が考え方が正しいんだという状況になります。実はそんなことはなくてあくまでその組織の中でのルールなわけですから、少し距離を置いて客観的に物事を改めてみると、なんか違和感を覚えたり、新しい発見をすることができるわけです。つまり、その企業でのルールが世の中でも絶対に正しいんだ!と思うことは少々危険なのではないかと思うわけです。いろいろな環境で新しいことに触れて、こういう考え方もあるのかーとかうちにも導入できたらもっと業務効率も上がるのになと気づかされることも往々にしてあるわけです。

別に仕事関係でなくても、新しいコミュニティに身を置いてみたり、いろんな方とお話しすることで、今まで凝り固まっていた固定概念が少しづつ変化してきて新たな考え方をもたらしてくれるわけです。

朝起きて会社に行って帰宅して~という毎日同じことをなぞるだけの日常を過ごしていると、私にとってはあっという間に時間は過ぎてしまうような気がしてしまいます。

別にお金をかけて新しいことをするとかではなくて、毎日何か小さいこと一つでも新しいことを発見することが自分自身の財産となることは間違いないと思います。「今日のあの対応はまずかったな」とか、「これはうまくクライアントに説明できたから別のクライアントにも試してみて反応が良かったらこれを継続してみよう」とか極々単純なことでもいいと思うのです。

そのためには自分のことだけでなく常に相手の反応や行動の変化を察知することが必要なわけですが、どんなに苦手な人がいたとしてもこの考え方はいいなと思ったらその部分だけでも盗んでしまえばいいと思います。私は嫌いな人とかはあまりいないので、結構これをこっそり実践していて、「このやり方いいっすねー」なんていうと実はイメージとは違った人物像が見えてきてその人のイメージも変わるものです。

現状維持ってのは実はすごく難しいことで、どんなに頑張って頑張っても上昇どころか現状維持というのはザラにあります。むしろ何もしないと現状維持どころか衰退していく一方です。

私は、毎日昨日とは違うことをしようと何かしらの「変化」を求めつように意識しています。とりあえずは傾聴、相手の考え方の本質を想像してみる。そうすると自分の中で新しい価値観が生まれてくるものです。今までに自分の中になかった考え方や価値観が生まれてくるわけです。あとは本を読んだりして知識をしていくことでしょうか。

今日の自分より明日の自分は確実に歳をとっていますw寿命も近づいています^^;

今が一番若いので物事を多角的にとらえ、柔軟性をもって一日一日を大事に過ごしていきたいですね。

なんか話がめちゃくちゃ脱線しましたが、申し訳ございません。

それでは今日はこの辺で失礼します。

今回もご覧いただきましてありがとうございました。

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