【法改正】任意継続被保険者資格喪失申出書の記入例と注意点

法改正

日本は国民皆保険の国のため、必ず何かしらの公的医療保険制度に加入をしていなければなりません。

そのため、会社員であれば全国健康保険協会(協会けんぽ)、健康保険組合、国民健康保険組合、自営業者、75歳未満で上記医療保険に加入していない者であれば国民健康保険、75歳以上の後期高齢者医療保険制度と、何かしらの医療保険制度に強制加入する仕組みをとっています。

また、自身が被保険者とならない場合でも、、主としてその被保険者とともに生計を維持しているなどの一定の条件を満たせば被扶養者と認定を受けられる制度があり、配偶者やその子などが該当し、自ら保険料を負担する義務がなくなります。

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任意継続被保険者とは?

詳細は過去に任意継続被保険者の記事を書いているのでこちらをご覧いただければと思いますが簡単に説明します。

被保険者自身が被保険者の資格を喪失した場合、被扶養者もその資格を喪失するというのが原則ですが、加入していた保険制度に一定期間加入が継続できる制度があります。これが任意継続被保険者制度です。

被保険者の資格を喪失して任意継続被保険者を選択するかどうかは、被保険者が退職したときがほとんどだと思います。この際に任意継続被保険者となるか国民健康保険の被保険者となるかのなるわけです。

【健康保険法】任意継続被保険者制度の見直し(2022.1~)

任意継続被保険者資格喪失申出書の記入例

実際に申出書を見てみましょう。(以下、協会けんぽを基に解説します。)

申出書

健康保険任意継続被保険者資格喪失申出書(最新版)

オレンジ色の矢印で示した箇所に、新たに「□申出により任意継続保険の資格を喪失したいため」という項目が追加されています。この箇所以外の変更はありません。

記入例

健康保険任意継続被保険者資格喪失申出書 記入の手引き(最新版)
記入例 健康保険任意継続被保険者資格喪失申出書(最新版)

申出書の記入例も紹介されていますが、今回の改正に伴い改正箇所の記入例も追加した方が良かったんじゃないかと思いますが。

添付書類

申出書を提出する際は、健康保険証(被扶養者の分もすべて)同時にを返納する必要があります。

ただ、めったにないことだと思いますが健康保険証を紛失した場合等で、被保険者の記号番号がわからない場合は被保険者のマイナンバーを記入することで代替可能です。

任意継続被保険者(被扶養者)証

その際は以下の貼付台紙にマイナンバーの両面の写しを貼ることで受理してもらうことが出来ます。

本人確認書類 貼付台紙
本人確認書類 貼付台紙

任意継続被保険者の注意点

任意継続被保険者の注意点としては、会社をすでに退職しているため手続等は全て自分自身でやらなければならないことです。今まで会社に任せきりだった人も退職して今後の医療保険をどうするかはきちんと考えなければなりません。会社は被保険者喪失の手続きはやってくれますが、国民健康保険の手続きをやってくれません。

任意継続被保険者の資格を取得するには資格喪失日の前日までに「継続して2ヶ月以上の被保険者期間」があること、資格喪失日から「20日以内」に申請することが必要です。この期限が結構厳格に判定されるので余裕を持って行動することが望ましいと言えます。

また、任意継続被保険者を申出により喪失して国民健康保険や別の健康保険制度に加入する場合、「任意継続被保険者資格喪失通知書」が必要になることがあります。

日本では健康保険証は当たり前のように手元にあるイメージですが、任意継続被保険者になるとこの印象は変わると思います。

元々好きなときにどこの病院にも行けて医療費の3割(ないし所得に応じて2割、1割)で診療を受けられるのは珍しいと言えます。

健康保険制度は同じ社会保障の年金制度よりも注目を浴びにくいですが、年金制度と同様に重要な位置づけに私たちの生活の基礎になっているとも言えます。

医療機関にかからなければ掛け捨てになってしまう保険料ですが、昨今のようないつ自分が罹患するかわからないような情勢ではあらためて健康保険制度の重要性がわかりますね。

参考

会社を退職するとき(全国健康保険協会ホームページ)
資格の喪失について(全国健康保険協会ホームページ)
任意継続被保険者資格喪失申出書(全国健康保険協会ホームページ)

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