【わたしはいいです・・・】 管理職に就きたくない人が多い理由

税金・社会保険・労働関係

こんばんは、kanariyaです。

本日は「管理職」というポジションに就きたくない人が多い理由を私なりに考えたので記事にします。
近年、若い人を中心に管理職にはなりたくない、出世はしたくないとい考える人が増えているようです。この背景には日本の終身雇用制の廃止に拠るところがあると思います。今は一つの会社で人生を全うするのではなく、様々な可能性やライフプランを考え、より良い条件の下で働くことを考えている人も多くいらっしゃいます。転職や副業をする方もよく聞きますよね。
一方で、責任を負いたくないという少々ネガティブな考え方でこの考えに行き着いた方もいらっしゃるようです。確かに職位が上がると給与は増えますが、労働時間が増えたり、自分だけでなく部下の管理もしなければいけなくなるなどストレスやプレッシャーは少なからず増えるとは思います。

ところで、そもそも「管理職」って誰のことを指すのでしょう。部下にあたる人が一人でもいれば管理職と呼ぶのでしょうか。それとも管理職手当が支給されている人のことを指すのでしょうか。

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「管理職」とはだれを指す?

結論から申し上げますと、明確な定義は存在しません。会社内で部下を抱える人を便宜的に総称しているだけで会社によって違います。管理職手当が支給されている場合には客観的にその職位と見合ったものであれば管理職性、管理者性が認められる場合が多いですね。
そもそも係や課、部などのセクションも会社によってまちまちです。係長が存在しないところなんてたくさんあります。肩書だけ与えられて業務は平社員と同じという問題も起きています。
ちなみに「管理職」と「管理監督者」は全くの別物になりますので混同しないようにしてくださいね。管理監督者には明確な根拠がありますのでいずれ当ブログでご紹介したいと思います。管理職には該当するけれども管理監督者には該当しないケースも多々あり、裁判でもよく問題になっている分野になります。

管理職に就きたくない理由

話を戻して、管理職になりたくない理由とは何なのでしょうか。様々な観点からいくつかピックアップしてみました。みなさまもこれがそうじゃない?と言うのがあればコメントにて教えていただけると助かります。

責任が増えるだけだから

個人的にはこれが一番多いのではないかと思っています。給与は増えるもののそれ以上に会社に拘束されることを嫌う人が多いように思います。一昔前であれば数の限られたイスに何人もの人がそイスを奪い合うというのが常でした。そして無事にそのイスに座れた人はキャリア組となり会社にとって重要なポジションへと進んでいき、座れなかった人は部署を移動するなり、関連会社に出向するなりするか、ノンキャリアのまま在籍するかという構造になります。

では、責任が増えるから管理職になりたくないというのであれば、その会社にとどまる理由は何でしょうか。職責はそのままで給与も在籍年数が増えるにしたがって少しづつ上がっていくのでしょうが、職務内容はずっと一緒で働くというのでしょうか。
会社からしたら、新しい人材を入れて会社を活性化させ人材の流動化を図りたい一方で、いつまでもそのポジションのいては完全にぶらさがり社員とみなされてしまいます。会社としてはやはりベテラン社員にはマネジメント業務をやってほしいという思いがあります。そして新しく入ってきた人材を育ててほしいという思いもあります。会社にとって出世や昇進を快く思わないのは実は迷惑な職員だなと思ったりしているものです。現場レベルの仕事は若い人にお願いして、ベテラン社員がそのフォローに回るというのが理想です。ベテラン社員が若手の仕事を独占している状態だと中堅層や中間管理職が脆弱になってしまいます。そうなると、せっかく入社してくれた社員は辞めていき、採用コストだけがかかってしまうという悪循環に陥ります。
会社と言うのは利益を上げることが究極の目標なわけですからお荷物社員のことを快く思わないのは仕方のないことなのかなと思います。

自分に管理職となるにふさわしい能力がないから

これは、どちらかと言うと自分自身の能力を過小評価している方に多いと思います。管理職に相応しいスキルや能力は実際に就いて見なければわからない部分もあります。管理職にならなければその能力があるかどうかすらそもそも判断ができません。意外と自分が思っている以上のポテンシャルを持った人はいると思います。もし管理職に向いていないと思えば、任命した者の責任ですからまずはチャレンジしてみてもいいのではないのかなと思います。価値の高い仕事を任されてこそ社会人としての経験になるのではないでしょうか。仮に転職を見据えている場合でもプラスに働くことはあってもマイナスの働くことは少ないでしょう。仮に管理職には向いていないけれどそこそこの能力があるのであれば起業するなりフリーランスになるなりした方が圧倒的に稼げたりする可能性がありますがそれには消極的なのでしょうかね・・・

今までの管理職を見ていると教育体制が整っていない

これは、会社側から見た意見です。確かに教育体制が整っていない会社だといざ管理職になった場合に不安が付きまといます。教育体制が整っていないと書きましたが、厳密に言えばその部署がそもそもまともに機能していないケースが多いように感じます。上司が部下のことを全く理解していない、お手本のような上司がいない、プレイングマネージャーが多いとなると会社の経営自体に問題があります。

はっきり言いますが、人を育てられない会社はいずれ淘汰されると思っています。新型コロナウイルスの影響があろうがなかろうが、人材育成に限れば普段からコミュニケーションをとっていればある程度クリアできるものなんですよ。管理職になるということは原則は現場は自分以外の人に任せて、管理職は責任だけは必ずとり、必要とあれば頭を下げることが大きな役割となります。
しかし、今のわが国の企業の多くは、管理職についていながら人手不足の影響もあり、プレイングマネージャーが多いことが問題です。それを身近で見ている部下としてはそりゃ管理職に憧れるわけはないですよね。
そもそもまともに社内教育をしている会社はとても少ないですし、説明もせずに見て覚えなさいというよくわからない指示が飛んでくる始末。今なぜこの仕事をやるのか、この仕事をする必要はどうしてなのか、この仕事をすることによって何が変わるのか等を共有する時間がないのも問題です。
人材の育成には正しいやり方をしないと時間のムダになりかねません。こればかりは従業員だけの裁量だけではどうしようもないですから、上層部による何らかの解決手段が必要になります。

終わりに

軽くですが3つの観点から管理職に否定的な人の意見を考えてみました。責任感、能力不足、教育環境です。
私個人的には管理職は一度でも経験はしておいた方がいいと思います。意外と食わず嫌いと言うか、避け続けてきたことがやってみたら意外と楽しいとか自分に向いてるかもと思うようなこともあります。
余談ですが私の場合は事務仕事など細かい作業が好きで、学生時代は営業職は極力避けていました。ただ、いろいろな人とお話をする中で営業系のお仕事もたくさん勉強になることが多くてやってよかったと思っています。自分の中にはない考え方が発見できて新鮮な気持ちになれますし新しい価値観を見つけることが出来るのは非常に有意義な経験となります。
管理職になりたくない理由は人間関係にあるのかなと思いつつあります。他社や部下のフォローがあれば管理職も務まると思います。そもそもですが、部下は管理職に対して完璧な対応は求めていないと思うのです。もし自分でもわからないことがあれば正直にちょっとわからないから一緒に調べてみようか?などの言葉をかければ案外素直に協力をしてくれるものです。
ワークライフバランスを重視する人が増えている中で、企業もなかなか人材確保が困難な状況も理解できますが、まずは、企業としてやるべきことは、魅力のある会社の環境づくりだと思います。社員の退職理由は人間関係、仕事と家事との両立が難しいからという意見が圧倒的に多いです。
次代の流れとともに会社自身も変化を続けることが必要になってることを自覚するべきではないでしょうか。

それでは、本日もご覧いただきましてありがとうございました。

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