【経営戦略】労働CSR?・・・CSRとは?

税金・社会保険・労働関係

こんばんは、Kanariyaです。

本日は労働CSRについて理解を深めていきましょう。
その前に労働CSRってなーにって方も多いと思います。正確に言えば、そもそもCSRってなーにって方のほうが多いと思います。なのでCSRの説明から入りたいと思います。

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CSRとは?

CSRとは「企業の社会的責任」(Corporate Social Responsibility)を指します。
本来企業の在り方として、モノやサービスを提供しその対価として利益を得るというのが一般的ですが、そのためにはCompliance(法令順守、以後コンプライアンスとします)をしっかり果たした上で営利活動をしてねっていうことが前提となっており、実際に世の中もそのように動いています。

CSRはその「企業の社会的責任」というものを拡大解釈します。例えば、「わが社は環境に配慮した取り組みとして○○をしています!」とか「うちの会社は地域の他企業と密着して社会的貢献もしています!」とか「売上の一部は○○に寄付しています!」など、本来の業以外にも何らかの責任を果たしているということです。
簡単に言えば、法令順守をしつつもそれを超えて社会全体に利益をもたらすこと(コンプライアンス・プラス)といった表現をしています。

では労働CSRとは?

今回はそのCSRの頭に「労働」というワードがくっついています。つまり、「企業が守るべき各種の労働法規(例えば労働基準法、最低賃金法、労働者災害補償保険法など)を確実に実行した上で、プラスアルファとして労働法規の枠を超えた取り組みをして行きましょう」ということです。

CSRですが、少し違う形ですでに似たような取り組みがされているのをご存じでしょうか。
勘の鋭い方はわかると思うのですが、そうです、SDGsです。こっちは聞いたことある!って方も多いと思うのですが、念のためおさらいしますね。
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。(よくミ〇ドの新商品かなと思うようなカラフルなドーナツ型のバッジ◎をスーツの胸とかにつけている方を見かけますよね。)
豊かさを追求しながら地球環境を守るため、17のゴール(なりたい姿)とゴールを達成するために169のターゲット(具体的な達成基準)が設定されています。貧困や飢餓から環境問題、経済成長やジェンダー平等まで幅広い課題が網羅されています。「LGBT」や「多様性」といった言葉をよく耳にするようになったのもSDGsの影響でしょうね。
先般のCOP26での会議にあった地球温暖化について、二酸化炭素や温室効果ガスの排出量の規制や石炭の使用について「段階的廃止」から「段階的削減」に最終局面で書き換えられてしまいましたが、これもSDGsの一種です。
労働CSRはSDGs(労働分野における企業の持続可能な取り組み)の一種と言い換えても差し支えないでしょう。

それではどうしたらいいの?

さて労働CSRに話を戻しますが、企業も営利目的でだけでなくコンプライアンスを守るのは当然として、労働分野においても社会的責任も果たしてね(^^)、と簡単に言ってしまえばこういうことなんですが、では具体的に何をしたらいいのでしようか。
ていうかプラスアルファの部分は拘束力もなければ罰則もないんだから別に気にしなくてよくない?とも思いますよね。
みなさんの誰もが聞いたことがあるような大企業ならともかく、数人、数十人で営んでいるような会社にはそこまでの余裕なんてないのが現実だと思います。
ただ、現在は情報が簡単に手に入りやすくなっています。ホントなのかウソなのかはともかく、匿名で書き込みができるインターネットサイト、簡単に情報が手に入ったりできる口コミサイトなんかが増えています。情報が溢れすぎていてそれをどう用いるか(信じるのか信じないのか)が難しい時代になっています。
よく企業の経営資源は「ヒト、モノ、カネ」と言われてきましたが、現在はこれに「情報」も含まれるとするのが一般的になりました。
この「情報」というのが厄介で、実体がない、真偽が分からないなど有利にも不利にも働きます。もちろんいい方向になれば結構なのですが、悪い方向に行けば企業としては大きな損失を被ることになります。(例えば、「あの会社ブラック企業だ!」とか、「あのお店の接客態度は気に入らない!」とか「kanariyaのブログはわかりにくい!!!」(すみません、今後も頑張りますので長い目で見てください^^;)とか・・・)

なので、会社の規模に関わらず、企業イメージにダイレクトに響いてしまうので中小零細企業ほど敏感になるべきだと思います。
じゃあ、小さい会社でも取り組めることはないの?ってなります。もちろんあります。明日からでも取り組めます。

答えは簡単です。

「従業員は大切にしましょう」ということです。

あえてざっくり言いましたが、例えば育児休業介護休業制度を積極的に導入しよう、年次有給休暇を取得しやすい職場環境を作ろう、従業員同士のコミュ二ケーションをもっと気をつけよう、○○さん元気ないけどどうしたんだろう、うちの会社は20代と60代が多くて世代間交流が少ないから橋渡し的な役割を○○さんにお願いしてみよう、先週残業させちゃったから今日は少し早めに上がってもらおうなどなど上げればキリがないですが、以前にブログに書いた同一労働同一賃金も同じです。不合理ではないと判断されたからOKではなくて、適正な労働条件とその改善も労働CSRのひとつです。(以前次世代育成支援対策推進法改正の記事を書きましたがこれの努力義務になっている部分もプラスアルファの部分にあたりますね。)

終わりに

最後になんで今日この話題を取り上げてみたのかというと、どうやら国(厚生労働省や全国社会保険労務士連合会)がこの分野に力を入れてきているからです。
また、労働法分野は法改正や行政通達も多く、リアルタイムで情報を入手し実行するのは難しいと思ったので今回テーマとして選びました。この仕組み自体は本当はもっと複雑ですし、そもそも労働関係諸法令違反の状態の企業も多くあるのが現状だと思っています。ただでさえ本業で忙しいのに手が回らないよという声も聞こえてきそうです。
そういうときは社会保険労務士や労働コンサルタントなどに話を聞いてみたりしてみるのも一つも手かと思います。少なくとも私は、従業員のモチベーションアップや健康維持が企業のイメージアップにつながり、やがて企業自体の成長につながると思っています。

時事ネタとして経営者の方向けに書きましたが、従業員の方にも参考になるように書きました。少しでもお役に立てたらと思います。

それでは本日もご覧いただきましてありがとうございました。

参考:厚生労働省ホームページ CSR(企業の社会的責任)

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