こんばんは、kanariyaです。
本日は国税庁が行っている民間給与実態調査を見てここ数年の経済の動向を見ていきたいと思います。
この統計の目的は、租税収入の見積り、租税負担の検討及び税務行政運営等の基本資料とすることを目的としています。なので私たちの生活に影響を及ぼすものなので意外と重要な統計と言えます。
それでは早速見ていきます。
平均給与について
平均給与・手当及び平均賞与
令和2年に一年を通じて勤務した給与所得者の平均給与(賞与を含む年間給与額)は、男女計で433.1万円でした。前年調査との比較では0.8%減少しています。2年連続で減少で減少幅は昨年の1.0%からはわずかにですが縮小しています。
平均給与の内訳をみると、平均給与・手当は368.5万円、平均賞与は64.6万円でした。賞与が8.1%と大きく減少しましたが、給与・手当は0.7%増加しています。
正規・非正規別の平均給与
正規・非正規別に比較すると、正規については男性が前年比550.1万円、女性は1.3%減の383.7万円でした。非正規か男女とも微増し、男性が0.9%増の227.6万円、女性が0.7%増の153.2万円となっています。
給与所得者数
給与所得者数を正規・非正規別に集計すると、正規は3482.5万人(給与所得者に占める割合は66.4%)、非正規は1203.0万人(22.9%)でした。給与所得者全体では5244.6万人で0.2%減となっています。正規・非正規ともに女性は前年結果を割り込み、順に2.9%、1.6%と減少しました。男性は1.3%増、0.4%増と伸びを見せています。
事業所規模別の平均給与
男性の平均給与は小規模から順に
・10人未満:433.1万円(前年比2.2%増)
・10~29人:488.8万円(1.6%減)
・30~99人:489.5万円(1.0%減)
・100~499人:511.4万円(2.0%減)
・500~999人:566.8万円(2.2%減)
・1000~4999人:620.3万円(1.9%減)
・5000人~:668.8万円(2.9%減)
となっています。
全体的にどの年齢層も減少傾向にあります。
ちなみに賞与についてですが、1割以上落ち込んだケースが見られ、
・10人未満は12.5%減
・30~99人は10.5%減
・500~999人は12.1%減だった。
支給額の規模間格差は顕著で、5000人以上の30~99人の(63.6万円)の2.27倍、10~29人(46.2万円)の3.13倍となっています。
総括
給与所得者数の減少(1.0%減少)は、リーマンショック以来となります。この間、アベノミクスによる景気回復と少子高齢化に伴うパート労働者の増加で毎年1%以上増えてきたが、今回は新型コロナウイルスの影響が顕著に表れています。
年間を通じて給与所得を得た給与職者数男性が1.5%増えたのにもかかわらず女性は2.5%減少しました。注目すべきは正規女性が2.9%減少した点で、「第一波」で学校が休校となった際、共働き世代において退職を余儀なくされたケースが少なかったかもしれません。
1人当たりの平均給与は、正規が1.5%落ち込みました。主な原因は賞与はの支給額が8.1%減と大きく減少したところにあると思います。一方で、元から支給額は少ない非正規においては微増しています。
平均給与については平成9年頃から大きく伸びない状況が続き「失われた20年」と符合します。
業種別では建設業が需要の高まりを背景として近年増加傾向にあり今回に調査では製造業を上回りました。
業種ごとに100万円単位の給与階級別構成割合を見ると、低所得者層は非正規の多い宿泊業、飲食業、サービス業や卸売業、小売業に集中しています。「200万円以下」の占める割合は、宿泊業、飲食サービス業で全体の50.7%、卸売業、小売業で32.8%を占めています。家族経営が目立つ農林水産。鉱業でも38.8%を占め、技能実習生が多い実態は理解できるような気がします。
ここまで見て女性へのしわ寄せが目立ちます。女子も社会進出が新型コロナウイルスの影響によって阻まれるのが何とも残念に思います。
やはり日本の給与水準が20年前と変わっていないことに問題があります。それに引き換え、あらゆる税金や保険料、生活必需品の値上げと家計を圧迫している現状です。
今原いている職場だけに収入を頼るのではなく、副業等で別の収入源を確保しておくのが今の時代に合った生き方と言えます。また収入が増えず、支出が増える状況であれば如何にして支出を減らすことが求められます。
いずれ私が行っているお金管理についてご紹介するかもしれません。
それでは本日もご覧いただきましてありがとうございました。
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