終身雇用制の廃止、年功序列制度の見直しなど働き方に変化がみられていますが、以前としてまだこの風習は残っているなと感じています。
以前ほどではありませんが、日本はまだまだ転職に対してそこまでいいイメージを持たれていないというのも少なからずあります。
確かに一つの会社で数十年間をも勤め続けることは純粋にすごいことだと思います。しかし会社も生き物ですので、長く勤めているだけで雇用が守られる、残業や休日出勤をしているからすごいという価値観にはどうも腑に落ちないのです。
適切な人事評価制度は必要だと考えていますし、仕事の属人化を防ぐために人材の流動化はある程度欠かせないと思っています。
ただ、家庭をお持ちの方や、家庭環境等の事情で今いる会社から抜け出せないという方もいらっしゃると思います。
そこで、今回は転職について少し触れてみたいと思います。
転職はしなくても転職活動はするべき
今の職場環境に特別不満があるわけではないけれど、ルーティンワークになりつつあることが少し気がかりだ、自分のスキルをもっと伸ばしたいけど今の環境も捨てがたいなどと今の現状に何かしら思う方は結構いらっしゃると思います。
しかし、人間というのは特別なことがない限り、現状を変えるというのは中々勇気のいることです。
そこで、今すぐ転職だ!とはいかなくても転職活動をしてみてはいかかでしょうかというのが今回のトピックになります。
自分の市場価値を把握ができる
転職活動をする上で避けては通れないのが自己分析です。
これは今までの自分の人生の棚卸しともいえる作業で、これを苦手としている人はとても多いように思います。
自己分析の何が辛いのかというと、自分自身を客観的に見ることが難しいこと、他人と比較してしまい悪いところにばかり目が行ってしまうというところがあげられます。
特別秀でた能力やスキルがあるわけではない、長所がない、特に大した資格もない、などとネガティブなことばかり考えてしまいます。
この作業がストレスなんですよね。他人と比較することは本当にしんどいことです。
でも自分の能力やスキルがその会社で業務で適応できるかはまた別の話です。
また、自分の長所ですが、これは他人に評価してもらうしかないと思っています。なぜかというと、自分の長所というのは自分では当たり前だと思っていることが他人にとってよく見えるということだからです。
なので、短所は他人と違って自分が劣っていると思うところですからスラスラ思いつくと思うのですが長所がスパッと出てこないのは当然と言えば当然なのです。
これは実際に転職しようとなったときにスムーズに答えられないと思います。ですので、普段から他人よく言われることを覚えておきましょう。
長所がどうしても思いつかないという人は短所の表現を変えてみましょう。
例えば、自宅の鍵をかけたかいつも不安になるくらいの神経質が短所という方は、仕事のミスがないか何回も確認するくらい注意力があるいう見方もできます。また、物覚えが悪く一度にいくつもの仕事をこなせないという人は、一つの仕事に集中できる環境であれば本来の力を発揮するタイプであるともいえます。
このように長所と短所は同じグループにあり表裏の関係だと思っています。考え方ひとつでポジティブイメージになるというわけですね。
さて、次からは自分の市場価値を把握する上で行うべきことをいくつかピックアップします。
転職エージェントの活用
転職活動の際、自分だけではどうしようもないことは多々あります。
実際に本業をこなしながら行うわけですから、希望する業界の研究などもしなければならないでしょう。また、現在の転職市場の動向などは実際にたくさんもの会社を見てみないとわかりません。
そこで、転職エージェントの活用を薦めます。
彼らは文字通り転職のサポートを業としており、さまざまな業種に対応しているところや、ある特定の分野に特化したところまで様々あります。
また、会社ごとに担当者を設けているところも多く、一般に出回っているような求人ではわからない事情まで教えてくれることがあります。
そして、履歴書や職務経歴書と添削や面接対策などのフォローを行ってくれるところもあります。客観的な意見が聞きたいときには有効に活用するようにしましょう。
転職活動自体はコストはゼロ
転職には書類を郵送したり実際に足を運んだりする金銭的なコストが発生しますが、転職活動自体にコストはかかりません。当然転職エージェントに相談するための電話代などの通信費や面談のための交通費はかかりますが、相談自体は無料で行っているところがほとんどです。
相談自体はメールや電話でも可能ですし、土日に面談をしてくれるところもあります。都合が合わない場合は有給休暇を使うなど工夫をしてみましょう。
転職活動自体はリスクもゼロ
転職活動は本業とは切り離されたところにありますので、当然本業に支障をきたすことがありません。
転職活動をしていることを職場に言う必要もないでしょうし、業務時間外であればいつでも行うことができますのでノーリスクです。
資格勉強でスキルアップ
仕事がお休みの日に副業をしている人は増えていると聞きます。その副業が本業と関連している場合もあれば、全く別のことをしたりしているなど多種多様のようです。
本業と関連している業界や職種に興味がある方は、その分野の極めるような資格を目指してください。出来れば取得まで行けるといいと思います。例えば、IT系であれば高いスキルレベルの資格を目指す、総務部でさらにキャリアを積みたい方は社労士、経理部であれば税理士、日商簿記検定などなど。
一方、本業とは別の業会や職種を目指す方は受験や合格は出来なくてもいいので、ひとまず関連のある資格を探して勉強をしてみましょう。出来れば合格までするのが望ましいです。というのも転職が容易になったとはいえ、新卒とは違い未経験から内定をもらうのはそう簡単なことではありません。書類選考の時点で落とされてしまい、面接までたどり着ける可能性が低くなるからです、
もちろん資格があれば内定をもらえる可能性が確実に上がるというわけではありませんが、希望する仕事と過去の職歴や現在の状況がマッチしていないと面接で質問攻めにあいます。
そのためにも業界の情報を知るという意味も含めて勉強し、履歴書や職務経歴書を作成していくとよいでしょう。
社会から必要とされている人材になれるかどうか
人口が減少傾向にある中で、労働力人口も急速に減っていきます。
そうした未来が待っている中で、自分自身がどのように社会に貢献できるかを考えておく必要があります。
そのためには自分の市場価値を常に認識することが重要で、そのための方法として転職活動を取り上げました。
転職活動をしたからといって必ず転職しなければならないというわけではありません。今の自分や会社が世の中からどういうな位置にいるのか客観的な立場から見るという意味でも有効な手段なのではないかなと思います。
少しでも今の自分に変化をつけたいと思っている人はぜひ転職活動をしてみてはいかがでしょうか。
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