【実は操られていた?】誰でも当てはまる行動経済学 4選

お金・金融

私たち人間は普段からたくさんの「選択」や「決断」をしています。しかし、その多くは自分自身で決断しているようで実は選択させられていたとしたらどうでしょうか。
いやいや、さすがに自分の意思で決定しているでしょうと思うものです。ただ、すでにその選択が既に決定している可能性があります。

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①中間選択

人間と言うものは極端な選択を避けて平均的な選択をする性質があります。その平均的な選択をさせるためには選択肢が複数存在する必要があります。

例えば、あるサービスで「松」、「竹」、「梅」のプランがあるとします。この場合3つの選択肢を用意しておき、真ん中の「竹」を選ばせる効果を狙っています。これを「中間選択」といいます。

別の身近な例を紹介します。

近頃流行りのサブスクリプションという言葉はご存じかと思います。毎月一定額の支払いをしていればその期間サービスを受けられるシステムのことを言います。この一定額を決めるときに中間選択が顔を出します。

「ベーシックプラン」、「スタンダードプラン」、「プレミアムプラン」のような価格表があると多くの人が「スタンダードプラン」を選択するでしょう。これはサービスを提供する側としては「スタンダードプラン」を選んでほしいという狙いがあり、あえて他の選択肢を並べているのです。

傾向は違うものの人は迷ったら真ん中を選ぶ習性は他にもあります。健康診断やストレスチェックの際のアンケートです。「とてもそう思う」、「ややそう思う」、「そう思う」、「あまりそう思わない」、「思わない」のような質問の場合、よほどのことがない限りマークシートの半分を真ん中が塗りつぶされていると思います。余談ですが、定期テストや資格試験の際のマークシート式の解答用紙で、同じ番号が連続して塗りつぶされる度に自信がなくなっていくのはなんでなんでしょうかね^^;

②エピソード記憶

私たちは無意識に選択しているように見えますが、実は過去の記憶に基づいて選んでいる可能性があります。

この原理を活かして、モノを売る企業は「自社の商品を残したい」と考えます。

例えば、テレビCM、SNS広告、街中の看板など無意識に脳に記憶させるように作成されています。実際にスーパーなどで商品を選ぶ際、そのスーパーの商品の展開にもよりますが、CM等で流れていた商品を手に取って購入するということが多いとされています。

また、日本マクドナルド株式会社の創業者の藤田氏は「人間は12歳までに食べてきたものを一生食べ続ける」考えて、顧客ターゲットを子どもたちに絞りました。そうすることで、子どもはその味を記憶し、大人になって子育て世代になっても自分の子どもと気軽に立ち寄れるお店作りをしています。

③サンクコスト効果

すでに支払ってきたお金や労力、時間に気を取られ回収不可能になることを「サンクコスト(sunk cost)効果」と言います。sunkとはムダとか救いようがないという意味があります。似たような発音のthankとは大きな違いがありますね。

このサンクコストは「埋没費用」とも言われ、投資や課金制のゲームでよく見られます。わかりやすくいうと、

「ここまできて今更やめられるかよー!!!」

のような状況のことですね。

私もこの気持ちは痛いほどよくわかります。せっかく買った本がつまらなくても最後まで読まないとなんかもったいないと思ってしまいますし、何回も落ちた某資格試験も最後は過去の努力を無駄にしたくないから意地で受けていたような気がします。

こうならないためには実行する前にあらかじめ限度額や条件を決めておくのがよいのかもしれません。例えば「使う額は1万円まで」とか「受験は2回まで」と言うような感じで自分なりのルールも設けておきましょう。

④フレーミング効果

物事の本質はほぼ同じなのにもかかわらず、表現しだいで印象が大きく変わることを「フレーミング効果」と言います。

「駅から徒歩10分」の物件と「駅から徒歩9分」の賃貸物件、「ビタミンC1g入り」の飲料水と「ビタミンC1000mg入り」、「一着2,000円」と「一着1,980円」の洋服どちらがお得感を感じられるでしょうか。多くの人が後者を選択すると言われています。飲料水の例に関しては1gも1000mgも全く同じです。

このフレーミング効果は自分の意思を誰かに伝えたいときは有効かもしれません。上司や仲良くなりたい方などいたらなるべくポジティブな表現を心がけるといいですね。

私の場合、100満点中70点が合格ラインの試験があったとしたら「7割も正解しなければいけないのか」と考えるのではなく、「3割は間違えてもいいんだ」と思うように勉強しています。そうする方が心理的にもラクなのでこれはオススメしたいですね。

終わりに

今回は人間が選択する際の手段を心理学、経済学、金融用語などを散りばめながら身近な例をとってお話ししました。みなさんの中にも1つは当てはまるものがあったのではないでしょうか。

私は普段あまりテレビを見ない方ですが、その分インターネット広告はよく目にします。今回取り上げたものはマーケティングなどではよく使われているものなので、どれがダメとかはありませんし、当てはまったからヤバいわ・・・などと悲観的になる必要はありません。駅から徒歩10分の物件を契約していただいてもいいですし、2,000円の洋服を買っていただいてもOKです(笑)

むしろ、今後日常生活で今回取り上げた例などに遭遇した際は「あっ、これはこういう狙いなのかな?」と思っていただけたらいいなと思います。

それでは本日もご覧いただきましてありがとうございました。

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